「論語と算盤(渋沢栄一著)」によれば、
「一国の設備が整い、処理する人の能力が伴うことが、真正なる文明の条件。一般国民の人格と智能とによって初めて言い得る。」と言っています。
要するに、
- 制度・法律・設備が整うこと(ハード)
- 人(国民)の質が高いこと(ソフト)
となります。
ハードは、文明国の真似ができます。
ソフトを高め続けるには、「どんな文明国を作るか」「どんな国民であることが理想か」を描き、教育環境を整え意識改革を進め国民の質を高め続けようとする文化が必要になります。
そして、
文明を高度にするには、「お金(国費)」が要ります。「お金」が足りなければ文明は貧弱になり、国の体制や制度は崩壊し、遠からずして文明は野蛮になってしまう。
とあります。
つまり、「ハード」「ソフト」「お金」の3つが必須となるのです。
渋沢栄一翁は、国民が幸せになる文明国家を実現するために「お金」が必須であることを認識し実業に力を入れたようです。
日本には、論語による「武士教育」が徹底されていて政治を任せられる「人の質(ソフト)」は整っていました。しかし、「商人教育」が無かったことで実業を任せられる「人の質(ソフト)」が不足していることを憂え、実業強化に自分の全人生をかけたのです。
この内容は、そのまま「起業プロセス」に応用が利きます。
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