2つの客観性

理論が首尾一貫していれば客観性は増す。そのような客観性の増大は、感覚的経験から出発しながらも、遥か彼方の広大な実在のヴィジョンに導く。そのような知的情熱と結びついた客観性を形式化された空間・時間としての客観性と区別することが必要。(臨床の知とは何か〈中村雄二郎氏著 岩波新書刊〉より抜粋)

私たちが目にする理論やケーススタディーは、誰かが形式化した客観性であることに気づく必要性を感じる文章です。すべての人の主観が起こす直観からスタートし、自らの知的情熱が明らかにする客観性をトレースするからこそ腹落ちするということを教えてくれています。